また妹が渋谷シアターコクーンでの観劇チケットを手配してくれたので、お言葉に甘えてめいっぱい楽しんできました。
今回の席はドキドキするほど前です。おかげで、橋爪さんがぼやいたりささやいたりするクスッとくる一言さえも漏れなく聞き取ることができました。また、松たか子のツルッツルのお肌も、大倉さんの飛び散るツバキも手に届きそうなほどの距離でしかと拝見してきましたよ。
それと何よりこの日の朝、ニュースで大きく報じられていた「宮沢りえ 妊娠!」が気になって気になって。何度お腹を見てしまったことか。そして、野田さんといえば激しい動きに矢継ぎ早の台詞回し。「体に障りはないのかしら?」などと何度となく老婆心がよぎったものです。
もちろんお芝居そのものもすごく楽しくて、「火星に移住した人間」なんていうにわかには想像しがたい設定だけれども、あっという間に世界に入り込めます。特に、宮沢りえと松たか子が息もつかせぬ迫力とスピードで延々と続ける掛け合いのシーンには頭の芯が熱くなりましたよ。
お芝居の設定は「火星」だけれども、今の地球に警鐘を鳴らしているような。といって、「温暖化」とか「エコロジー」について問いかけているというわけではない。もっと根本的な人間の存在そのものについて、地球の生物の1種類として生きるために生きてるというような本能的なものを感じるお芝居でした。
 火星に移住した大勢の人たちは皆一様に青い衣装で、雲の上を歩くように、綿を抱くように、踊るように波打つように演技するのだけれども、打って変わって高速巻き戻しシーンが一度あったのよ。それがホントにビデオテープが巻き戻されていくように、迅速で緻密で機械的な動きだったのにはビックリ!
見終わった後は、お芝居の設定のひとつでもある「パイパー値」が私たちの会話の中にチラホラ。
身長や体重だけではなくて幸せ度も数値化できるのよー!って今の気分は「パイパー値8888」なんてね。
右の写真はパンフレットに記載されていた「火星の地図」!
|